デイリーレポート(2023年5月25日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

ドル円はNY市場までは138円台半ばから後半でのもみあいを続けていましたが、ウォラーFRB理事が6月利上げを支持する発言をしたことをきっかけに米金利が上昇へ転換し、ドル円も年初来高値を更新する動きにつながりました。債務上限問題の進展は無かったものの与野党が合意に向けて動いているであろうことは伝わり、それほど悪材料とはされず、引けにかけて139.48レベルまで高値を広げる動きとなりました。

ユーロドルは東京市場では底堅い動きとなっていましたが、欧州市場に入り主要株価指数の下げとともに欧州株にも下げが見られたため、一時1.0748レベルと週間安値を更新する動きとなりました。その後すぐに元の水準に反発したものの、NY市場ではドル高の動きとともに改めてユーロ売りとなり、安値圏に押して引けています。

早朝相場でフィッチが米国債の格付け引き下げに言及したことで一時的にドル円が下げる動きも見られましたが、すぐに戻し改めて新高値を狙う動きとなってきました。テクニカルには昨年高値と今年安値との半値戻しが139.58となっていて、多少のオーバーシュートを考えても140円の大台を一波で抜けていくとは思えません。3月の押し(129.64)から考えても既に10円近い動きです。

昨夜、そして本日早朝高値が139.48とほぼテクニカルなターゲットを達成していることから、短期見通しでは139円台半ばはいったん売りと見て良いでしょう。そして反落したところで改めて買い場を探すという今までの流れが続くと見られます。

本日は以下のレンジを見ておきます。
 ドル円  138.55〜139.55
 ユーロ  1.0725〜1.0795
 ユーロ円 149.20〜150.10



配信日:2023年5月25日