デイリーレポート(2023年5月19日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

東京市場のドル円は高値圏でのもみあいが続いていたものの米金利がじり高となる中で欧州市場序盤に年初来高値を更新すると改めてドル買いが強まる流れとなりました。NY市場に入り発表された経済指標が予想よりも強く、FRB関係者によるタカ派発言も続きと、債務上限問題が解決する期待とともに138.75レベルまで上昇し、高値引けとなりました。

ユーロドルもドル高の動きからユーロ売りが続きNY市場では1.0762レベルまで下値を広げ、安値圏でもみあいのまま引けています。

ドル円は市場環境がドル高材料が目立つ中で年初来高値を更新とテクニカルにも買い仕掛けしやすい展開が続きました。週初の水準から3円以上、先週木曜安値からは5円以上の円安進行となっているほどの材料とは思えませんが、ポジション的に短期筋の円買いが巻き戻されている動きに、新規の仕掛けが乗っかってきたという動きです。

長期的には昨年高値と今年安値との半値戻しが139円台半ばとなるため、同水準から大台140円を目指している流れと言えますが、週末を前に利食いも出てくるでしょうから、テクニカルなターゲットのトライは来週に持ち越しになると見ています。

昨日は円安というよりもドル高という印象が強く、米国材料のリスクオフ要因は拭い去られたというところでしょうか。本日はドル高に動いても一時的で、基本的には昨日のレンジ内での動きに落ち着くと見られます。



配信日:2023年5月19日