デイリーレポート(2023年5月17日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

ドル円は前日から136円台乗せでの売りが出ていたこと、債務上限問題協議が開かれることの警戒感からやや上値の重たい展開が続き135円台後半でのNY市場入り。最初に発表された小売り売上高が予想よりも弱く135.65レベルまで下押ししたものの、その後発表された鉱工業生産と住宅市場指数が予想よりも強く前日高値を上抜け、136.68レベルの高値をつけました。しかし債務上限問題の協議に進展がなかったことから後が続かず、136円台前半に押して引けました。

ユーロドルはドル円のじり安の動きとともに東京から欧州前場までは底堅く、その後は上値も重くなりNY市場ではドル買いから下げる動きとなりました。ただ終日のレンジは50pipsに留まり次の材料待ちというところのようです。

債務上限問題は昨夜も合意に至らず、バイデン大統領はG7サミット後の歴訪の予定を変更し21日に帰国、協議を続けるとのことです。最終的には合意することは間違いないだろうとは言うものの、はっきりするまでは動きにくいことは間違いありません。それでも材料が無ければ金利差からドル円、クロス円とも円が売られやすい地合いは変わりませんし、日本の材料として株式市場が強くTOPIXが1990年以来の高値をつけていることからリスクオンでの円売りの動きも出ているようです。

本日もドル円、ユーロ円は底堅くユーロドルは若干上値が重たい流れとなるでしょうが、昨日のレンジを大きく抜けるほどの動きにはならないと思われます。



配信日:2023年5月17日