デイリーレポート(2022年12月12日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

週末のドル円は東京仲値過ぎに前日安値を下回って以降はドルの上値が重くなり、NY市場朝方には135.60レベルまで水準を下げていました。しかし、米国PPIが予想よりも強かったことを受けて米金利が上昇、ドル円もドル買いの動きへと転じ136.91レベルの日中高値をつけました。その後は売りも出たものの136円台半ばでの底堅さを感じさせる引けとなりました。

ユーロドルは東京前場はドル円とともにドル売りの動きからユーロ買いが強まり、欧州市場序盤には1.0588レベルの高値をつけました。その後ユーロは対ドルだけでなく対円や他のクロスでも利食い売りが出たことで下げに転じ、NY市場では強いPPIを受けて1.0503レベルの安値をつけました。1.05割れではユーロ買いオーダーも見られ、引けにかけてはやや戻して引けました。

PPIの次はいよいよ14日のFOMC待ちとなりますが、12月の0.5%利上げのコンセンサスには変化はありません。また2023年のピーク金利が5.0〜5.25%であることにも変化はありませんが、14日のFOMCでは金利見通しも示されますので、2023年9月FOMCで緩和に転じると見ている市場参加者とFRBメンバーとの付け合わせが今週のメインテーマです。

ここでFRBが2023年末の金利を引き締めのままと見ているかどうかで、年末に向けてのドルの方向性が決まりそうですが、逆にそれまでは方向感は出にくい流れです。本日はPPIを見た金曜直後ということからやや底堅いとは思いますが、それでもそのままドル買いが続く流れになるとは考えていません。

本日はコアレンジとして以下のレンジを見ておきます。
 ドル円  136.40〜137.20
 ユーロ  1.0470〜1.0540
 ユーロ円 143.50〜144.30



配信日:2022年12月12日