デイリーレポート(2022年11月14日配信)

著者画像
WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

ドル円は前日の下げに対する買い戻しが先行し仲値過ぎには142.48レベルの戻り高値をつけました。しかし、142円台半ばで売りが見える中で、当局の円安への戻しに対する牽制発言も出て再び下げに転じる動きとなりました。その後は一貫してドル売りの動きとなりましたが、目立った材料も無く前日の米国CPI発表後の米金利低下の動きが引き続き材料とされました。下げる中でストップオーダーも巻き込んで引け間際には138.46レベルの安値をつけ、若干戻して引けました。

ユーロドルも東京朝方にドル買い戻しの動きから若干押しを挟んで以降は引けまで一貫したユーロ買いの動きが続きました。ユーロドルもストップオーダーを巻き込んだ買いとなり、引け間際には1.0364レベルまで上昇し、高値圏での引けとなりました。

木曜のCPI後の米金利低下が尾を引いている動きですが、ストップオーダーも出ていることから、これまで積み上がってきたドル売りポジションを減らす流れが続いています。たしかに予想よりは弱かったものの絶対的な水準としてはまだまだ高く、短期筋のポジション調整が一巡すればドル買いも出てくると見られます。

ドル円は思ったよりも早く140円の大台を割り込んだことから短期的には戻り売りが出やすい地合いです。木曜安値の140円台前半では売り手が見えてくる展開ではないかと考えられます。下値の目処については既に8月安値と10月高値の61.8%押しを達成していますので、ごく目先はいったん下げ止まりやすくなりそうですが、ここまでの下げが早く買い手が売れていないでしょうから、138円程度までの下げはありそうです。

ユーロドルも基本的にはドル円同様にドル安・ユーロ高の流れにあると見られますので、以下のレンジを考えておきます。
 ドル円  138.10〜139.50
 ユーロ  1.0295〜1.0380
 ユーロ円 142.90〜144.40



配信日:2022年11月14日