デイリーレポート(2022年11月10日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

昨日は先週後半から続いていたドル売りの流れに対し、調整の買い戻しによるドル買いが目立ちました。米国中間選挙はいまだ結果が判明せず、どちらかというと、明日の米国CPIを前にした調整というところでしょう。

ユーロドルも終日ユーロ安(ドル高)の流れとなっていました。ロシア軍のウクライナナ南部からの一部撤退のニュースには特に反応は見せませんでした。

米国中間選挙は下院は共和党が過半数を制することは事前予想通りですが、思ったよりも接戦で上院にいたっては10日東京前場の時点では共和党49とあと2議席取れるのかはなんとも言えない状況のようです。

今回の中間選挙は下院の共和党は織り込み済みで上院の接戦も織り込み済みで投開票当日を迎えたことから、現状は他市場への影響は目立って出ていない様子です。株安の動きも選挙よりは直近の上昇に対する調整と見られますし、仮にどのような結果になったとしても株式市場は好材料にしか目を向けない傾向が強く、選挙結果に対する注目度は低いと言えます。

共和党が上下両院とも制すればバイデン大統領は議会の協力を得れれず政治面ではドル売りとなりそうですが、今回もストラテジストは既に好材料を見つける方向で動いているか、注目は本日のCPIにといった感じで、選挙前同様で冷めた感じに思えます。

いっぽうで暗号資産市場は大手が資金不足で破綻の可能性が高まっていて、そのことがビットコインをはじめ暗号資産市場に影を落としています。ここからのハイテク株安が加速するという可能性はありますが、その場合でも為替市場への影響は限定的でしょうか。

本日はCPIもあるもののドル買い戻しもここから強まるとは考えにくく、横方向のもみあいを考えておきます。
 ドル円  145.50〜146.50
 ユーロ  0.9970〜1.0050
 ユーロ円 146.00〜146.80



配信日:2022年11月10日