デイリーレポート(2019年11月1日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

ドル円は前日FOMC直後には乱高下もあったものの上値の重たいスタートを切りました。株価も上値が重くなってきたところに前日安値を割り込んだことでドル売りの流れが強まり、欧州市場まではいったん動きが止まりました。欧州市場に入り中国が米国との通商協議に疑問を呈しているといった報道があり、それをきっかけにドル円は108円台前半へ。NY市場では弱い経済指標に反応しダウが下げる動きからドル円も一段安となり後場には107.93レベルの安値をつけた後に若干戻して引けました。
いっぽうユーロドルは目立った材料がない中で欧州市場序盤まではドル円同様にドル売りの動きがユーロをじり高へと動かし、一時1.1176レベルの高値をつけました。その後の中国関連ニュースではユーロ円でも売りとなったことからユーロドルも反落、NY前場には1.1132レベルまで下押し後、ドル売りの動きに追随しやや戻して引けています。

ドル円は、米中通商協議の進展が不透明なところに、実際のところはよくわからないと思わせるニュースが出てきたことからリスクオフの円買いとなりました。前日までドル売りオーダーを飲み込んでドルが買われた動きもあったため、短期筋のポジション調整がドル円、クロス円に入ったと思われます。その後107円台に入り込む場面もも見られましたが、これまでの108円割れは買い、108円台後半は売りというレンジの中で下へとシフトしてきただけと考えると、さすがに107円台は売りたくはありません。本日は雇用統計もあるため数字次第では一段安もありえますが、数字までは108円を挟んでの小動き、107.90レベルをサポートに108.15レベルをレジスタンスとする流れを見ておきます。

昨日のユーロドルは東京市場とNY後場はドルの動きとなっていましたが、欧州市場ではドル円でのリスクオフの動きがユーロ円でも見られたことから高値トライ後に振り落とされた印象です。しかし、前日のFOMC後のユーロが買われ始めた水準にまでは下げきれなかったことを見ると、1.1130以下にはユーロ買いオーダーが入っていると考えられます。本日は同様に雇用統計までのレンジとして、ユーロドルは1.1140〜1.1170、ユーロ円は120.25〜120.65とします。

レポート全文は http://www.ascendant.jp/gain/daily/Daily.pdf

週足チャートは http://www.ascendant.jp/gain/daily/Weekly.pdf

*大阪講演会参加の皆様への配信は本日が最終となります。ありがとうございました。
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配信日:2019年11月1日