デイリーレポート(2019年10月31日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

ドル円はFOMCを前に若干の上下が見られる程度でNY後場までもみあいを続けました。FOMCでは予想通り0.25%の利下げが行われ、利下げ直後こそ目立った反応は見られなかったものの底堅い地合いでパウエル議長の会見待ちとなりました。議長会見では今回で利下げが打ち止めといった発言があり、それをきっかけに一時109.29レベルの高値をつけたもののすぐに反落し行って来い。引けにかけてはほぼFOMC前の水準でもみあいと比較的静かなイベント経過となりました。
ユーロドルもFOMCまでは多少の上下を挟んだもみあいとなっていましたが、議長会見後のドル会の動きに1.1080レベルまで下押し、しかしその後の反発が強く1.1152レベルへと大きく上昇し、そのまま高値引けとなりました。

ドル円はFOMCの利下げも会見での利下げ打ち止めも全くの想定通りということもあって、一時的な振れは見られたものの方向感は出ないままです。本日は日銀会合がありますが、コンセンサスは現状維持、そして会見では最近の流れとしてハト派な発言が予想されます。展望レポートでも物価見通しが下方修正されるとの思惑も強いため、消費増税後の様子を見極めた上で次回以降の緩和可能性への言及があるかもしれません。そうだとすると一時的に円安に動き可能性がありますが、昨夜議長会見後の高値を抜けるとも思えず、ドル円は引き続きもみあいを続けそうです。本日は109.05レベルをレジスタンスに108.65レベルをサポートとする流れを見ておきます。

ユーロは思いの外強い地合いでの引けとなりましたが、先週高値から比べればまだまだ低い水準です。ただ、ユーロではドル売りに反応しているという点は気になるところです。この動きが日銀会合後のドル円にも波及するかは良き見ておく必要があるでしょう。ユーロ単体としては本日もやや底堅い動きを考え、ユーロドルは1.1135〜1.1185、ユーロ円はもみあいを考え121.20〜121.60とします。

レポート全文は http://www.ascendant.jp/gain/daily/Daily.pdf

週足チャートは http://www.ascendant.jp/gain/daily/Weekly.pdf



配信日:2019年10月31日