デイリーレポート(2022年8月23日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

週明けのドル円は前場に米国10年債利回りが3%の大台乗せとなったことから昼前には137.43レベルまで高値を伸ばしましたが、後場には金利低下とともにドル円も売られ欧州市場前場には136.69レベルの安値をつけました。その後はユーロドルがパリティ割れ後もじり安の展開を続ける中でドル円も改めてドル買いの動きとなり、NY昼前には137.65レベルと東京高値を上抜け、そのまま高値圏でもみあいのまま引けました。

ユーロドルは東京前場に一時的に小さめの買い戻しが入った動きを除くと終日売りが続き、欧州市場前場にパリティ割れで売買が交錯したのちもユーロ売りが目立ち、NY昼過ぎには0.9926レベルの安値をつけ、安値圏での引けとなりました。

ドル高の動きはジャクソンホールでパウエル議長がタカ派に傾くのではと思わせる発言が先週まで続いたことによりますが、多少の利食いが出ても議長講演を見るまではドルが底堅い動きを続けることとなるでしょう。

さらにユーロは8月31日からノルドストリームが点検で停止し、その後元に戻らないのではという懸念が天然ガス価格の高騰につながり、さらなる欧州景気後退のリスクを嫌気した売りが広がっています。既に年初来安値を下回っていますので、テクニカルには0.98台半ばをターゲットとしやすい流れです。

本日もドル押し目買いのイメージで以下のレンジを見ておきます。
 ドル円  136.90〜137.70
 ユーロ  0.9890〜0.9990
 ユーロ円 136.10〜137.00



配信日:2022年8月23日