デイリーレポート(2020年6月4日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

ドル円はNY市場までは108円台後半でもみあいつつも日経平均株価の動きに沿って上下する展開を続けていました。NY市場に入り発表されたADP全国雇用者数が予想に比べてマイナスが小さかったことをきっかけにNYダウが上昇、リスクオンの動きからドル円は更に円安の動きとなってNYの昼前には108.98レベルの高値をつけました。引けにかけては109円手前で足踏み状態を続けました。
いっぽうユーロドルは、最近の流れを継続しじり高の流れを続けていましたが、欧州市場の昼ころにはいったん動きが止まり東京朝方の水準へと押しましたが、NY市場ではダウ上昇とともに3主要通貨ペアともに上昇を再開し、後場には1.1258レベルの高値をつけ高値圏での引けとなりました。

ドル円はクロス円とともに円独歩安の流れを続けています。期待感から来る株価上昇につられてという面もわからないではないものの、さすがに実体経済からは着実に乖離する動きとなってきていると思いますし、米国NASDAQに至っては史上最高値までわずか130.6と高値更新を視野に入れる展開です。史上最高値をつけた時の経済情勢と今が同じなわけはないので、米国株を中心としてかなり過熱しているように思えるのですが、流れに逆らえずに乗っかっている投資家が多いということでしょう。そうなると、今の円安の動きも止まりにくいということになりますが、本日のECB理事会、明日の米国雇用統計とイベントも続きますので。そろそろ軽い調整が入ってもおかしくはありません。本日は3主要通貨ペアともに若干の下げを見込み以下のレンジを見ておこうと思います。

ドル円  108.55〜109.05
ユーロ  1.1195〜1.1255
ユーロ円 121.80〜122.50



配信日:2020年6月4日