デイリーレポート(2021年12月27日配信)

著者画像
WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

24日はクリスマスで東京以外の主要市場が全休ということもあって、ドル円は終日全く動意薄の展開が続きました。レンジも21銭に留まりました。
ユーロドルは欧州時間前場までは底堅くじり高の展開となり週刊高値をわずかに上回る1.1344レベルの高値をつけましたが、ロシア外相がウクライナの年亜大使館が攻撃されたと発言したことを受け、地政学的リスクからユーロが売られ1.1307レベルの安値をつけ安値圏での引けとなりました。

今週もロンドン市場は火曜まで休みとなりますし、本邦勢は年末年始を控え積極的な取引を手控えると考えられ、ニュースが出て来ない限りは動きにくい一週間です。ただ参加者が減り流動性が低下気味となることや年始にしばしば発生するフラッシュクラッシュで円高に振れる動きなどを警戒して114円台での買い仕掛けはしにくくなってくると考えられます。

オミクロン株の感染拡大で一部の国では過去最大の感染者となっていることや、ロシアとウクライナ間の緊張など、どちらかというとリスクオフの材料のほうが多いように思えます。しかし、株を買う動きが先週は目立っていましたのでポジション調整の動きが出てくるのかどうか、円相場は株式市場の動きに左右されやすい地合いが続きそうです。

いっぽうでユーロドルは月曜火曜は英国が休みとなることもあって動きが鈍そうですが、ロシア・ウクライナ間の摩擦が続くかどうか、そしてフランス、イタリア等で感染者が過去最大となってきたによる一段の行動規制が入るかどうか、このあたりも気になるところです。

全体としては主要3通貨ペアともに上値が重たくなりやすいと見ています。週明けの本日は以下のレンジを見ておきます。
 ドル円  113.95〜114.45
 ユーロ  1.1290〜1.1330
 ユーロ円 129.05〜129.55



配信日:2021年12月27日