デイリーレポート(2020年4月7日配信)
東京市場のドル円は朝方から強い株価に沿って従来型リスクオンの円安相場となりました。欧州市場序盤には109.38レベルの高値をつけましたが、株価指数先物の上値が重たくなる中でNYの朝方には108.85レベルまで押しが入りましたが、NY市場ではダウが大幅高となる動きとともに高値圏に近づいての引けとなりました。
いっぽうユーロドルは東京市場では動意薄となっていましたが、欧州市場に入る頃にはドル円でのドル高の動きに沿ってユーロドルも水準を切り下げました。その後も上値の重たい流れが続きNY前場には1.0768レベルと前日安値をわずかに下回った後、引けにかけては若干戻して引けています。
ドル円は109円台前半へと戻してきましたが、株高によるリスクオンの影響と見て良さそうです。東京市場では先週後半の日経平均株価が下げ止まる動きを見て買いが目立ち、NY市場では感染拡大はピークに差し掛かっているとのNY州知事の発言にも支えられて一時前週末に比べて1730ドル高を見たことから、全体にリスクオンの動きが戻ってきたと見られるのですが、実体経済の低迷は長期化するでしょうし、思惑での買いが先行しているのだとすると注意が必要です。ドル円も久しぶりに109円台に戻してきたことで本日のところは売りが出やすいと見ています。
ユーロドルもドル高の動きで歩調を揃えている流れでしたが、欧州での感染者拡大が続いていること、またジョンソン英首相が集中治療室に入ったとのヘッドラインからポンドに売りが入ったことに引っ張られた面も大きかったと思います。欧州では要人の感染も目立ったいることが、短期的にはもう一段の下げが入ってもおかしくはないでしょう。ドル円に比べてユーロが底堅い(ドル売りも目立つ)動きは若干の違和感がありますが、本日はドルの上値が重たい流れを考えていますので、ユーロは横ばいの動きとなりそうです。
本日の予想レンジは以下のとおりとします。
ドル円 108.50〜109.20
ユーロ 1.0770〜1.0830
ユーロ円 117.30〜118.00