デイリーレポート | 一般社団法人 金融リテラシー協会

デイリーレポート

2021年10月5日
週明けのドル円は株安の動きには反応を見せず前週後半の下げに対する買い戻しが先行しました。香港取引所でエバーグランデ株取引停止のニュースにも為替市場は反応せず、欧州市場までじり高となり111.30レベルの戻り高値をつけました。NY市場ではOPECプラスで減産縮小予定通りとなったことからNY原油は大幅高となり7年ぶりの高値をつけ資源国通貨買いによるドル売りがドル円にも波及し、NYダウの下げも重なって110.82レベルと日中安値を更新後、安値圏での引けとなりました。ユーロドルは東京市場ではドル買いの動きからユーロ売りが先行しましたが、ドル円とともにユーロ円の買いも強まったことから上昇、NY市場朝方には1.1640レベルの高値をつけました。その後はダウの下げによりユーロ円が水準を下げ、ユーロドルもやや押して1日を終えています。ドル円は110円台後半の買いと111円台前半の売りに挟まれてどちらもオーダーが構えていそうな動きとなっていますが、原油高によるインフレ懸念、米国の債務上限引き上げ難航といったこともリスクオフの動きにつながりますので、どちらかといえばドル円は円買いに動きやすいと言えそうです。本日も基本的には戻り売りスタンスでよいでしょう。ユーロドルは長期チャートを見て一段安を見込んだ参加者が多い中で短期的には底堅い動きとなってきていることから、短期筋の踏み上げを待っているという段階でしょうか。長期的なユーロ安は良さそうですが、目先は方向感が出にくい流れです。ただ、リスクオフによる円買いはユーロ円にも波及していることから、ユーロドル、ユーロ円とも戻り売りと、3主要通貨ペアすべて戻り売りで以下のレンジを見ておきます。
 ドル円  110.80〜111.25
 ユーロ  1.1585〜1.1630
 ユーロ円 128.65〜129.15

更新日: 2021-10-05 11:12:38