デイリーレポート | 一般社団法人 金融リテラシー協会

デイリーレポート

2021年9月15日
ドル円は日経平均株価続伸の動きから底堅い展開とはなっていましたが、高値は110.16レベルと前日高値ちょうどに並んでの米国CPI待ち。CPIは予想通りではあったものの、コアCPIが予想よりも弱く、また前月からの伸びも予想よりも低かったことから米金利が低下、それとともにドル売りの動きとなりました。NY昼前には10年債利回りが1.263%まで低下し、ドル円も売りが強まり後場には一時109.53レベルの安値をつけ、引けにかけてはやや戻しました。ユーロドルも東京市場ではややあげた後に欧州市場ではCPIを前にもとの水準へと押していましたが、ドル売りの動きによってユーロドルも1.1846レベルの高値をつけました。しかし、NYダウが下げる動きがユーロ円でも円買いの動きとなり、ユーロドルはユーロ円の下げもあってCPI前の水準に押しての引けとなりました。注目度の高かった米国CPIは今回はコアと前月からの伸びに目が向いていたことで、来週のFOMCでのテーパリング決定は無さそうだという思惑が金利低下とドル円の売り、また米国株の下げは金利低下=債券買いで株式から資金が移ったと見ることもできそうですが、どちらかというと最近の下げのトレンドを継続している動きと言えるでしょう。まだFOMCまで各金融市場に動きは出てきそうですが、米金利の上昇は考えにくくなってきているため、ドル円は徐々に上値が重たい展開となってきそうです。ユーロドルはドル売りであれば買い戻しが出てきてもおかしくはありませんが、中期的には先週のECB理事会以降のユーロ安のトレンドに回帰しやすいこともあり、上値は抑えられ気味。結局ユーロ円の売りが一番ワークしやすいという感じです。本日は以下のレンジを見ておきます。
 ドル円  109.45〜109.75
 ユーロ  1.1790〜1.1825
 ユーロ円 129.25〜129.65

更新日: 2021-09-15 11:44:57