デイリーレポート | 一般社団法人 金融リテラシー協会

デイリーレポート

2024年1月11日
ドル円は終日上昇する動きとなりました。東京市場では勤労統計調査で実質賃金が下がり続けていることを材料に日銀の緩和継続思惑から円売りとなりました。それほど注目度が高い指標でもないため、意外感はあったと思います。海外市場では米金利上昇を材料にドル買いとなりましたが、これもドル円でのみのドル買いであったということで、改めて円安思惑が強まった一日だったと言えるでしょう。引け間際には145.83レベルの高値をつけました。ユーロドルはドル円とともにユーロ円も大幅に上昇し、159.95レベルの高値をつけた動きの影響が強く1.0973レベルまで上昇し、高値引けとなりましたが値幅は50pipsに留まりました。いっぽうでユーロ円は安値から2円を超える上昇を演じました。年初からの円安思惑が継続し、あっさりと145円の大台乗せとなりましたが、大台よりも先週の米国雇用統計後の高値145.98レベルを試せるかどうかの方が大きく、少なくとも昨夜はトライに失敗しています。おそらく、この水準を簡単に抜けるまでの材料はまだ無いと思いますし、ポジション的にもドル円でのドル買いは着実に増えていると見られ、週末を前にしてポジション調整も入りやすいと見ています。ユーロ円も160円の大台目前の水準まで上げましたが、大台前での足踏み状態となれば利食いもでそうですから、クロス円の調整も注意が必要です。

更新日: 2024-01-11 11:26:58