デイリーレポート | 一般社団法人 金融リテラシー協会

デイリーレポート

2019年10月17日
ドル円は東京市場が始まって米中通商協議部分合意に対する不透明感からやや下押しする動きが見られましたが、その後はまったく方向感が出ず、NYの引けまで108.70を中心に細かく上下を繰り返すのみでした。いっぽうユーロドルは、東京市場では動かず、欧州市場序盤にドイツの財政出動検討のニュースに一時的に買われたもののすぐに元の水準に戻してNY市場入り。ジョンソン首相が閣僚に対して合意が近いと伝えたことからポンドとともに上昇し、1.1086レベルの高値をつけ高値圏での引けとなりました。ドル円は底堅いものの109円台ではドル売りオーダーが多く見られること、ブレグジットの合意思惑はリスクオン材料とされるものの、米中通商協議がここに来ていまだ簡単には署名までは行かなそうだということが上下ともに動きにくい結果となっています。本日はいよいよEUサミットが始まり、ブレグジット合意となればポンド円の買いがドル円も持ち上げそうですが、日程的には明日までありますので、出てくる前は動きにくいでしょう。ただ、先週以降、特に今週に入ってからはかなり織り込んできていることを考えると、ドル円に関しては急騰というようなことにはならないと見ています。本日は109.00レベルをレジスタンスに108.50レベルをサポートとする流れを見ておきます。ユーロドルもポンドがリードする展開となっていますが、目先は合意が好材料とされユーロ買いにつながる流れであるとは思います。しかし長期的には離脱が英国にとって望ましいとも思えず、買われたとしても再び売りに転じるまでの時間はそれほどかからない感じもします。本日のところは合意に対する期待が強いですし、早ければEUサミット1日目での合意も考えられますので、強い地合いを継続しやすいと思われます。ユーロドルが1.1060〜1.1111、ユーロ円は120円の大台を見たことで達成感もあり上値が重たい流れを考えて120.25〜120.80とします。レポート全文は http://www.ascendant.jp/gain/daily/Daily.pdf週足チャートは http://www.ascendant.jp/gain/daily/Weekly.pdf

更新日: 2019-10-17 11:02:19