デイリーレポート(2020年5月25日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

ドル円は株価に沿った動きとなりました。朝方は小高く始まった株価とともにドル買いが先行しましたが、中国全人代で香港に国家安全法を導入するとの動きから株式市場は売りが強まり、ドル円も欧州市場序盤には107.32レベルの安値をつけました。海外市場では株式市場が反転上昇する動きに沿ってドル円も買い戻し、東京朝方の水準に戻して引けました。

いっぽうユーロドルは前日NY市場の下げを継続しながらも、東京市場ではリスクオフの動きからユーロ円の売りも目立ちじり安。その後もドル買い戻しの動きの中でユーロは上値が重く、NY朝方に1.0885レベルの安値をつけた後も安値もみあいのままの引けとなりました。

本日はLDN、NY市場ともに休場となることから大きな動きは期待できませんが、中国による香港への治安今日家に対するデモが起きていることや、トランプ大統領も強力な対応を取ると発言したことから米中対立に端を発したG7対中国の構図が今後も強まる可能性があり、リスクオフの動きが強まるリスクを抱えている状態と言えます。本日も戻り売りを考え、107.45〜85のレンジを見ておきます。

ユーロドルは前日に1.10台乗せを見たことによる達成感と様子を見て売り遅れた向きのユーロ売りオーダーが上値を抑える一日となりましたが、株式市場の下げもユーロ円の売りにつながったことから、先週木曜までのユーロ高の動きに対する調整が続きやすい週明けとなりそうです。LDN、NYが休みで大きな動きは期待できませんが、どちらも戻り売りを考え、ユーロドルが1.0880〜1.0920、ユーロ円は117.15〜65のレンジとします。



配信日:2020年5月25日