デイリーレポート

ドル円は仲値前に実需のドル買いが出て一時107.44レベルと前日高値を上回りましたがそこまで、その後はNY市場までじり安の展開を辿りました。特に目立った材料も無く、前日にドルを買っていた向きのポジション調整と見られましたが、106.86レベルの安値をつけたものの前日安値はトライしきれず買い戻し。NY市場では高値圏でのもみあいを続けましたが、引けにかけては買い戻される前の水準に押して引けました。

いっぽうユーロドルは、NY市場まではドル円同様にドル安ユーロ買いの動きとなっていましたが、週末を前にしたポジション調整程度で値幅は伴わず静かな動きを続けていました。NY市場に入り、ドルが反転する動きで下押しは入ったものの、久しぶりにブレグジット難航予想の発言が英国、欧州の双方から聞かれたことをきっかけにユーロ買いポンド売りの動きとなりNY前場のユーロは荒っぽい動きを見せました。引けにかけてはドル買いの動きからユーロ売りも見られ、ユーロドルはNYに入る前の水準に押して引けています。

ドル円は大きくは106〜108円のレンジ内での動きを続けていますが、先週後半はそのレンジの中で107円割れの買いと107円台半ばの売りとに挟まれ、方向感がはっきりしない展開を続けています。最近の金融市場は全般に落ち着きを取り戻し、経済指標は悪くて当然、コロナ後の景気回復も織り込み済みという流れが支配的です。個人的には前者はよいとして、後者の景気回復を織り込み済みというのがやや楽観的かなというのが気になるところです。

多くの国で感染者数拡大のピークは過ぎ、人の移動制限の解除も始まりました。一時期のような急拡大ではないにせよ、いまだワクチンは無く拡大第2波の懸念を抱えての経済活動再開となりますが、感染爆発が無ければある程度の感染者がいる状況はやむを得ないという方向に変わりつつあるように思えます。ただ、拡大第2波のリスクを抱えての再開ということになると、景気回復路線が当初想定していたV字回復にならない可能性もあり、そのあたりの見通しがどうも私の個人的な感覚とは異なり相場のシナリオを考える際に悩ましいところです。

こうしたことはより長期的な考え方ですが、目先は市場の多数についていくしか無いですから、おそらく今週も基本はもみあいということになるでしょうか。個人的には現在の原油高も距離を置いて見たいところなのですが、この原油価格上昇傾向を見て米国株式市場の動き、そして主要株価指数、さらに為替市場といった流れで考えると、もみあいながらも底堅いという展開を考えるべきかもしれません。なお、本日のところは、金曜のレンジ内での小動きを考え106.90レベルをサポートに、107.40レベルをレジスタンスとする流れを見ておきます。

ユーロドルの動きは、ポンドの動きとの兼ね合いからユーロポンドが大きく買われる展開となりましたが、ブレグジットの話題も久しぶりに出てきました。2月以降の欧州各国の情勢を考えると協議難航は当然でしょうし、移行期間延長を想定しての協議であるべきだとは思いますが、強気のジョンソン首相がどういう動きをしてくるか、ただ、協議難航の中で英国が強気という動きはポンド安、ユーロも追随安という流れになりやすいため、そうなると元々の欧州経済の弱さとともにユーロ売りの流れが出やすくなる方向でしょうか。こちらも今すぐの材料ではありませんが、改めてテーブルに乗ってくるテーマです。本日のところは、ユーロは若干上値の重たい展開を考え、ユーロドルが1.0790〜1.0840、ユーロ円は115.70〜116.20のレンジを見ておきます。


配信日:2020年5月18日