デイリーレポート(2020年4月16日配信)
東京市場では若干上値が重たい程度で動意薄でしたが、欧州市場に入りユーロ売りが先行する中でドル円もドル買いに追随する展開となりました。NY市場に入り一段のユーロ売りとともにドル円も107.87レベルの高値をつけましたが、その後急速に戻す動きとともにドル円も107円台前半へ押して引けました。
いっぽうユーロドルは、欧州市場に入り下げましたが、きっかけは実需のユーロ売りだったと思われます。その後、NY市場での下げでは週間安値を割り込みストップオーダーも巻き込みながら1.0857レベルまでの下げとなりましたが、直後にドイツで来週から中規模までの店舗営業を再開するとの発表を好感し、欧州市場前場の水準に買い戻されたあと若干押して引けました。
昨日の欧州市場からNY市場までのドル買いに対して、リスクオフのドル買いという説明が見られますが、ドル売り、ドル買いどちらの動きもリスクオフとすることには無理があるように思えます。現状では資金市場のドル逼迫も緩和され、代替市場として為替市場でドルを買う動きは解消されましたし、仮に株安が今後も続いた場合に果たしてドルが買われるのかと考えると、やはり売られる可能性が高いでしょう。また、ドル資金を潤沢に供給し近い将来にドル余り状態になるであろうことを考えるとドル高の動きは限定的になるのではないかとも思えます。
さて本日ですが、株式市場の上値が重たい地合いとなってきましたので、個人的には従来型のリスクオフで円が買われやすくなると見ていますし、ドイツは欧州の中では感染拡大がうまくコントロールされているとはいえ、欧州全体の感染急増も徐々に収まってきそうですから、本日のとこrは昨日の下げに対する買い戻しが出やすいと見ています。
本日は以下のレンジを考えておきます。
ドル円 107.15〜75
ユーロドル 1.0890〜1.0940
ユーロ円 117.05〜117.55