デイリーレポート

ドル円はNY市場までは方向感が出ず107円台前半でのもみあいに終止していました。NY市場の朝方に発表された新規失業保険申請数が先週から更に大幅拡大し664万件となったことを受け、株安と円高の動きが先行しましたが前日安値はトライしきれず、その後、トランプ大統領がサウジとロシアの減産協議に触れたことから原油価格が急騰、株価は反転上昇、ドル円も108.10レベルの高値をつけました。引けにかけては107円台後半に押して引けました。

いっぽうユーロドルは東京市場から値幅は伴わないものの上値が重たい展開が続いていましたが、NY市場に入ってからの株安ではユーロ円にも売りが入ったことからユーロドルは一段安。その後のドル買い戻し局面では素直にユーロドルの売りとなったことから1.0821レベルの安値をつけ、引けにかけてはやや買い戻される動きとなりました。

昨日の大きな動きとして週初に19.27ドルまで下げていたNY原油に連日少しずつ買い戻しが入っていたところに協調減産の可能性が出たことでしょうか。NY原油は21ドル台後半から一時27.39ドルまで急騰したことで、急落時とは逆に株式市場は好感する形となりました。ただ、注意が必要なのはまだ決まった内容では無いことと、実際に減産すれば価格はある程度戻るものの現時点では需要自体が相当に減っている点です。また減産もサウジ・ロシアの2か国だけではなくOPECプラスとしての合意にたどり着くには紆余曲折もありそうですから、当面は見守るしかないでしょう。

そして、昨夜の新規失業保険申請数は前回(330.7万)の2倍以上となる664.8万となり、2週間で約1000万の失業保険申請が行われたこととなり、米国における実体経済への悪影響は想像以上のものとなってきています。本日は3月分の雇用統計が発表されますが、雇用統計は毎月12日を含む一週間の調査ですので、3月は8〜14日です。その週の失業保険申請数はまだ通常の範囲内でした。

つまり本日出てくる数字はそれほど悪い数字とはならないであろうという見方が出来ます。もちろん一定の悪化は見込まれれていてコンセンサスは失業率が前回の3.5%から3.9%(レンジ3.6〜5.2%)へ上昇、NFPは前回の+273Kからー150K(レンジ+100K〜ー1250K)となっています。そして各社の予想に相当なばらつきがあり、予想レンジは驚くほどの幅となっています。個人的にはコンセンサスよりはやや悪いものの本当の悪化は5月に発表される4月分ではないかと考えています。

今回の米国雇用統計は久しぶりに注目度が高くなっていますが、コンセンサスに対して良い数字であれば株高・ドル高、悪い数字であれば株安・ドル安という動きが考えられますが、週末を控えていることや昨日突然出てきた減産協議の話などもあって積極的な取引は手控えられるのではないかと見ています。また来ようと受け発表までも大きくは動きにくい流れが続きそうですから、それまでのレンジとして以下の見通しをあげておきます。

 ドル円  107.65〜108.25
 ユーロ  1.0820〜1.0885
 ユーロ円 116.70〜117.40


配信日:2020年4月3日