デイリーレポート(2020年3月31日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

ドル円は日経先物の売りが先行する中で前日NY市場の流れを受け、前場には一時107.12レベルの安値をつけました。東京後場以降は上下しながらもNY市場までは底堅い流れとなり日中高値の108.29レベルまで上昇、NY市場ではほとんど動きが見られずもみあいのまま引けています。

いっぽうユーロドルは、前日までのユーロ買いに対するポジション調整が目立ち終日じり安の展開となりました。欧州市場に入ってからは月末の実需によるユーロ売りも出ていた様子です。NY市場前場に1.1010レベルの安値をつけ、その後は若干戻しての引けとなりました。

金融市場は全般に落ち着きを取り戻しています。本日は日本が期末となることもあって、おそらくは東京の大引けは株価を持ち上げるPKOが出るものと予想されますが、株価上昇で従来型のリスクオンでドルを買うのはどうかなと思います。円買いは昨日までで一巡した様子ですが、以前のようなドル資金市場の逼迫もなくなり、改めてファンダメンタルに目が行くとなれば、景気刺激策の期待だけの株高も疑わしいですし、東京市場が終われば株価も為替もリスクオンの巻き返しとなる可能性があります。上がったところは丁寧に売るほうが良さそうですから、108.90レベルをレジスタンスに107.60レベルをサポートとする流れを見ておきます。

ユーロドルも月末要因はほぼ一巡したと考えられますが、一昨日までの上げに対する調整が本日も出やすいと見ています。おそらくドル円の買いが収まってもユーロドルはそのまま上値の重たい地合いが続きやすいでしょう。本日はユーロドルが1.0960レベルをサポートに1.1060レベルをレジスタンスに、またユーロ円は中立ながらもやや上値が重たい展開を考え、118.90〜119.80とします。



配信日:2020年3月31日