デイリーレポート(2020年2月28日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

前日までと同様に株式市場の上値が重たかったことから、ドル売りの動きが続きました。NY市場に入り昼過ぎにダウがいったん戻す場面ではドルも買い戻されたものの後場に入りダウが急落、1日として過去最大の下げを演じるとドルは一段安となり、ドル円は109.53レベルまで下げ安値圏での引けとなりました。
ユーロドルもドル円と全く同じ動きとなり、NYの昼前には1.1005レベルの高値をつけました。その後、一時的に下押しする場面も見られましたが、引けにかけてはドル売りの動きに再び高値圏に近づいての引けとなりました。

ドル円は110円の大台も割り込み、NY引け後の早朝市場で株価指数先物が一段安となる流れの中で109.32レベルへと水準を下げました。本日も株式市場を見ながらの動きとなりますが、株式市場では先週まで世界経済減速懸念に目をつぶっていたことを考えると、ここからの下げは速度は緩めてくると思うものの、戻りを期待することはまったくできません。そうなるとドル円は一段の円高となる可能性が出てきます。本日は2月末で月足チャートでの終値が確定しますが、現状では先週の円安が今年最大のダマシとなる可能性も出ています。円安に傾いた後の円高ということもあって株価次第では109円割れの可能性も出てくるかもしれません。本日はやや広めのレンジを考え、109.80レベルをレジスタンスに108.90レベルをサポートとする流れを見ておきます。

ユーロドルも基本的にドルとしての動きで考えると同様です。ユーロを積極的に買う材料自体は無いものの、ドル円同様にユーロドルは底堅い動きを継続しやすいと言えるでしょう。本日はユーロドルが1.0960〜1.1030、ユーロ円はもみあいを考えて120.05〜65のレンジとします。



配信日:2020年2月28日