デイリーレポート(2020年2月27日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

ドル円は株式市場の動きに沿った一日となりました。東京市場では株価は底堅かったものの、欧州市場に入りダウ先物が前日安値を割り込んだものの、NY前場までは買い戻しが入り、後場は再び安値圏へと押す動きでしたが、ドル円もミラー相場となっていました。

いっぽうユーロドルも似たような動きとはなっていたものの、欧州市場では史上最低利回りとなっている米国長期金利の動きによってドル売りが対ユーロで見受けられました。値幅は大きくはないものの一時1.0909レベルの高値をつけ、NYの引けにかけてはやや押して引けています。

ドル円は株式市場のリスクオフの動きが上値を抑えるいっぽうで、テクニカルには110円の大台がサポートとなっていて、今のところ円高懸念は目立っていません。ただ、米国市場では株式から国債へと安全資産に資金が移動する動きが見られたり、金も下げる動きが見られ、これは短期筋がリスク資産での損失埋め合わせにキャッシュ化している動きのようにも見えます。そうだとすると、米国株式市場の下落懸念はそう簡単には収まりそうもなく当面はリスクオフ旋風が吹き荒れる可能性があり、そうなるとドル円もさすがに円高に動く展開となりそうです。本日はもみあいを考え、110.10レベルをサポートに110.50レベルをレジスタンスとする流れを見ておきます。

ユーロドルは調整をはさみながらも着実にユーロ買いが入ってくる展開が続いています。先週までは欧州の悪材料に目が行きユーロ売りが出やすい流れとなっていたため、ユーロ売りポジションの調整買い戻しに加え、米金利の低下もユーロ買いに作用している様子です。本日もユーロは底堅い動きが予想されますので、ユーロドルが1.0880〜1.0920、ユーロ円は120.05〜55のレンジとします。



配信日:2020年2月27日