デイリーレポート(2020年2月26日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

東京市場のドル円は前日海外市場の株価指数先物が大幅安となった動きに対して買い戻しが見られたことから朝方は底堅い展開となりました。しかし仲値すぎに一時的に111円台に戻して以降は売りたい向きが増えてきたこと、また海外市場に移ってからは株式市場改めて売りが入り、NY市場ではダウが連日の大幅安となったことから、一時109.89レベルをつけ引けにかけてはやや戻す動きとなりました。

いっぽうユーロドルは、東京市場では方向感がはっきりしないもみあいとなっていましたが、海外市場の株安の動きがドル円同様にユーロ円の売りも強めたことからユーロ売り。NY市場ではドル全面安の動きとなったことでユーロドルは買い戻され1.0890レベルまで水準を切り上げ高値圏での引けとなりました。

ドル円は昨日の繰り返しとなりますが、株式市場が現実に目を向ける動きからリスクオフとなり円高の動きが続いています。しかし、テクニカルには2015年高値からのレジスタンス(2月時点で110.00水準)を上抜けたこともあって、逆に110円の大台がサポートとなっています。本日もテクニカルな観点から押し目買いを考え、110.10レベルをサポートに110.60レベルをレジスタンスとする流れを見ておきます。

ユーロドルは上下しながらも着実にユーロ買いの動きとなってきましたが、安全資産への逃避により米国では株から債券への資金移動が見られます。昨夜の10年債利回りは一時1.307%と史上指定利回りを記録した後も最低利回り近辺での引けとなりました。米金利低下が相対的にユーロドルの買いになった面もあったと言えます。本日はドル売りに対する調整も出そうですから、ユーロもここからの一段高は見込みにくく、ユーロドルが1.0850〜90、ユーロ円は119.65〜120.20のレンジとします。



配信日:2020年2月26日