デイリーレポート(2020年6月25日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

ドル円は前日が荒れ模様だったこともありNY市場が始まるまでは106円台半ばの狭いレンジ内での取引が続きました。NY市場に入り既に欧州市場で下げていたユーロドルを中心に前日のドル売りの動きに対する巻き返しによるドル買いが見られ107円台を回復しての高値引けとなりました。

いっぽうユーロドルは、欧州市場までは小動きでしたが、米国がEUと英国に対して追加関税を課すことを検討しているとのニュースを受け、ユーロとポンドが下落。NY市場前に一度は買い戻される場面も見られたものの、ユーロドルも前日の調整からユーロ売りの動きが強まり1.12台半ばまで下げての安値引けとなりました。

昨日は株式市場は新型コロナウイルスの感染者拡大を嫌気しての売りが強かったのですが、株式市場も前日前の強い地合いの調整が入ったと考えられ、原油の下げ、金価格の下げも調整と見たほうが自然でしょう。方向性は株価と原油はリスクオフ、金と為替(ドル)はリスクオンの方向ですが、方向性が異なるものを無理にひとつの考えで説明することも無理がありますし、常に歩調を揃えて動くわけではありません。

為替市場に話を戻すと昨日も書いたとおりで、主要国(米国、欧州、日本)の短期的な材料を中心としながらも中期的にはドル安トレンド、短期的には方向感がはっきりせず、上がったら売り下がったら買いという動きになりやすい状況です。昨夜のNY市場のドル買いの動きが強かったことを考えると、本日はカウンターでドルの上値が重たくなるものと見ています。

主要通貨ペアの中心レンジは以下の通り。
 ドル円  106.75〜107.22
 ユーロ  1.1235〜1.1280
 ユーロ円 120.25〜120.70



配信日:2020年6月25日