デイリーレポート(2020年5月14日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

ドル円は東京市場では全く動かず、欧州市場に入り若干売りが先行する中でユーロドルの買いが強まる動きとともにじり安となりNY市場前場には106.75レベルの安値をつけました。しかし、ユーロが一転大幅安となるとドル円は元の水準へと買い戻されましたが、動きは鈍いままの一日でした。

いっぽうユーロドルは欧州市場まではやや上値が重たいものの方向感は出ていませんでしたが、欧州市場に入り下げきれない動きから反転、前日高値を超えるとNY市場前場にはパウエルFRB議長の先行きに弱気な発言からドル売りとなり1.0897レベルの高値をつけました。しかし、パウエル議長がマイナス金利を否定し、上がったところではユーロ売りオーダーも見られ下げに転じるとストップも巻き込みながら1.0812レベルへと日中安値を更新し安値圏での引けとなりました。

ドル円は106円の買いと108円の売りに挟まれ、最近では日替わりで水準を変えるものの方向感がはっきりしないもみあいが続いています。昨日はパウエルFRB議長の発言でユーロドルは上下する場面も見られましたが、ダウは続落する動きとなっていて、本日のドル円は上がったところでは売りたい向きが増えてくるものと見ています。107.10レベルをレジスタンスに106.60レベルをサポートとします。

ユーロドルはきっかけがパウエル議長の発言ではあったものの、今回も1.09台乗せは失敗したことで、上値の重さを感じさせることとなりました。ただ、先週移行1.08割れの買いもいるため、1.07台後半から1.08台後半でのもみあいを継続しやすい流れにあります。本日はユーロドルが1.0795〜1.0845、ユーロ円は115.30〜90のレンジを見ておきます。



配信日:2020年5月14日