デイリーレポート(2020年4月1日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

本日都合によりチャート更新はなく、1ページ目の文章のみとさせていただきます。

ドル円は期末の実需のドル買いが仲値に向けて出たことからドル買いが先行し、108.72レベルの高値をつけましたが、その後は目立った取引も無く、欧州市場でわずかに高値を更新したものの高値圏でのもみあいを続けていました。NY市場ではFRBが他国の中銀に対してもドルの流動性を供給するとのニュースを受け、ドルの上値が重くなりNY昼前には107.46レベルまで水準を下げ、安値圏でもみあいのまま引けました。

いっぽうユーロドルは、基本的のドルの動きとしてはドル円と似た動きとなってはいたものの、欧州市場では弱い経済指標をきっかけに1.0927レベルまで水準を下げました。NY市場では全般的なドル売りの動きにも支えられ1.1037レベルまで回復後に高値圏での引けとなっていました。

ドル円は期末も過ぎ、また資金市場も落ち着きを見せていますが、ドル供給が不安定にんらないようにFRBによる海外中銀向けドル供給の仕組みが発表されてことで当面の金融市場の懸念は遠のいたと言えます。あとは続々と出始めた実体経済の悪化が今後の株式市場にどのような影響を与えるかというところだと思います。これまでも言ってきたことですが、既にリスクオフに対する反応は従来型の株安→円高となりやすくなっていますので、そうであればドル円の上値は重たい地合いが続くと考えられます。本日も新年度入りとは言うものの目立った外貨買いも出にくいと思われますので、108.10レベルをレジスタンスに107.10レベルをレジスタンスとする流れを見ておきます。

ユーロドルは株安の際に欧州株安となるとユーロ売りという反応が見られますので、今後リスクオフが出てくる時にはユーロ安と円高のダブルの影響からユーロ円が下げやすくなってくるでしょう。そして、その動きがまたユーロドルの上値を重くするといった流れが考えられます。本日以降も基本的に戻り売りを考え、ユーロドルが1.0940〜1.1040レベル、ユーロ円は118.00〜119.00とします。



配信日:2020年4月1日