デイリーレポート(2020年3月18日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

東京市場では底堅い株価とともにドル円も買いが先行し107.19レベルへと上昇、その後1円ほどの押しを挟んだものの終日ドル買い地合いが続きました。NY後場には107.86レベルをつけ高値圏での引けとなりました。
いっぽうユーロドルは東京市場では横ばいとなっていたものの、欧州市場序盤移行はドル円同様にドル買い(ユーロ売り)が続きました。

為替市場におけるドル買いは、資金市場でドル需給が逼迫する中、FRBによるゼロ金利政策にもかかわらずユーロ市場(インターバンクのドル貸し借りの市場)ではドル金利が上昇、仕方なく為替のスポット市場でドル買いに動いているという面が出ています。こうなると、株式市場の上下から離れてドル需要が為替市場ではドル買いとして出てくることになりますので、資金市場が落ち着くまではドルが底堅い動きが続きやすくなると言えます。

株式市場は各国による景気刺激策発表が底堅さを見せる要因とはなっていますが、それでも反転上昇という動きにはなっていません。やはり人と物の移動がある程度回復するまで企業業績も悪化するいっぽうですから、簡単には買いに転じるということはなさそうです。いっぽう為替市場は資金市場との関係もあって基本はドルが底堅い動きです。

本日も参考レンジとして以下のレンジを出しておきます。
 ドル円  106.50〜108.00
 ユーロ  1.0925〜1.1075
 ユーロ円 117.50〜118.75



配信日:2020年3月18日