デイリーレポート(2020年3月10日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

週明けの金融市場は大荒れの一日となりました。新型コロナウイルスの感染拡大に加え、OPECプラスの協議決裂を受けサウジアラビアが原油増産に転じることから原油市場が暴落、株式市場も急落とリスクオフの嵐が吹き荒れました。

ドル円は東京前場に101円台半ばまで急落後は振れ幅は大きかったものの102円台半ばを中心とした動きとなっていましたが、先物市場ではNYダウがサーキットブレーカー発動で取引停止状態のままNY市場に入ると、現物市場でダウは2000ドルを超える下げとなり、ドル円も101.18レベルと2016年10月以来の安値をつけ、引けにかけては102円台前半を回復して引けました。

いっぽうユーロドルもドルが急落する動きの中で東京前場に1.1495レベルの高値をつけ、その後この高値を超えることは無かったものの1.14台で上下する荒っぽい値動きを続けました。何度か1.14台後半には上昇するものの1.15の大台にはユーロ売りオーダーもある様子でやや上値の重たい印象での引けとなりました。

こういう市場では第一に自分の身を守ることが最優先、利益を上げるチャンスもありますが、損失につながるリスクも高くギャンブルをすべきではありません。ただ流石に原油、株式、ドルと各市場ともパニック売りが出たと考えられ、短期的には戻り局面を挟むこととなるでしょう。ただある程度の振れ幅は考え、本日のレンジとして以下を示しておきます。
 ドル円  102.00〜103.50
 ユーロ  1.1370〜1.1470
 ユーロ円 116.75〜117.75



配信日:2020年3月10日