投稿日:2019年7月8日
最終更新日:2019年7月8日

デイリーレポート

前日まったく米国市場が休場で全く動きの見られなかったドル円ですが、雇用統計を前にポジション調整のドル買い戻しが続いている様子でした。海外市場に移ってからは米金利が上昇気味であったことや、テクニカルに直前2日間のもみあいをうわ抜けたことも重なって、NY市場までじり高の展開が続きました。雇用統計は予想よりも強かったことからドル全面高となり週間高値を更新、一時108.64レベルの高値をつけた後にやや押して引けました。いっぽうユーロドルは、東京市場ではドル円同様にドル買いの動きから上値が重たいスタートを切りましたが、欧州市場序盤に週間安値を更新し、ユーロ売りの流れに傾きました。NY市場では雇用統計を受けユーロが一段安、1.1208レベルまで下押し後にやや戻して引けました。

ドル円は、先週前半にややドル売りに傾いていたこところに強い雇用統計を受け、米国利下げ思惑がやや後退したことによるドル買い戻しが水準をお仕上げたと考えられます。しかし、108円台後半を積極的に買うほどの材料とも思えず、当面は7月FOMCに向けて利下げ思惑がどのように変化していくかで108円台後半の売りと107円台後半の買いとに挟まれる動きが続きそうです。本日はまだ買いたい向きも残っていそうですから、108.30レベルをサポートに108.70レベルをレジスタンスとする流れを見ておきます。

ユーロドルもドルとしての動きはドル円同様ですので、ドル買い・ユーロ売りが強まる週末となりました。ユーロに関しては弱い欧州経済や、ECBによる追加緩和思惑があるいっぽうで、トランプ大統領によるユーロ安牽制発言もあり、全体としてはやや売りやすい流れの中、短期的にはテクニカルに上昇トレンドを継続しやすい地合いとなっていました。しかし、金曜の引けでこのテクニカルな要因が剥落したこともあって、目先は戻り売りが出やすい流れです。本日はユーロドルが1.1200〜40、ユーロ円はもみあい継続として121.60〜95とします。